1. 起業にあたって
起業するにあたって、簿記は勉強しておいた方が良いのか?
というご質問を受けるときが、結構な頻度であります。
現在、事業を行うにあたって帳簿を付け財務諸表を作成する必要があります。
しかしながら、起業をするほとんどの方が帳簿って何をどうすればいいの?という状態であるため、
財務諸表をつくらなくてはならない。
⇒経理部が今までやってくれていた。
⇒経理部の人は簿記がどうのこうの言っていたなぁ。。。
⇒簿記を勉強しなければならないの?
となるのでしょう。
やはり簿記は勉強しなければならないの??
いろいろな意見があると思いますが、簿記の勉強はあまり必要ではないと考えています。
2. そもそも簿記って何?
会社、個人事業とも事業をやる以上「儲け」を出し「お金」を稼がなければ事業は継続できません。
そのいくら儲けがでたのか知るために「損益計算書」というものがあります。
そして、お金がいくらあるのか?そのお金を何に投資したのか?そもそもそのお金はどこから調達したのか?を知るために「貸借対照表」というものがあります。
これら事業の状態を知るための表を「財務諸表」といいます。
財務諸表は、だれが見てもわかるように一定のルールに基づいて作られます。
この財務諸表を作るための技術が「簿記」というものです。
3. 必要な会計知識
皆様が起業し事業を経営していくにあたって「財務諸表を作る技術」が必要でしょうか?
私は必要ないと思います。
皆様が経営していくにあたって必要な知識は、財務諸表を読めるようになること!!
ご自身が行ってきた事業活動で何にどれだけ投資しその結果どれだけ儲けたのか、現金はいくらあるのか、今後どれだけ支払い、返済する必要があるのか?
財務諸表を読めれば、事業の現状を正確に把握できるのです。
そして、今後の経営に活かすことができる。
これが経営者に必要な知識ではないのかな? と思うわけです。
4. まとめ
事業者は財務諸表を読めるようになることが必要だ!! と述べました。
財務諸表が読めるようになるには、やはり少し勉強は必要ですね。
● 税理士に依頼する
税理士に財務諸表作成を依頼し、説明を受けることが一番早いと思います。その際にわからないこと、疑問に思ったことは躊躇なく質問することがコツです。その時に嫌な顔をする税理士はやめましょう。
● 研修会などに参加する
財務の研修を受けてみるのも良いでしょう。商工会議所など、無料で研修を行ってくれているところもあるようです。
● 本を読む
起業にあたっての本、財務諸表の本など多く出版されています。簡単で分かりやすいものを選びましょう。
しかし、財務諸表は作らなければ申告もできないでしょ?
仰る通りです。ここで「会計ソフト」が登場するのですが、後日記事にしてみます。
最後に、お勧めの本を挙げておきます。
少し古い本ですが、お金の流れと財務諸表との関係が大変わかりやすく書いてあります。
ご興味のある方は是非お手にとって見てください。
税理士でも読んでいる人が結構多い本です。